塗装ができない!? ラムダサイディング
2022.12.17
こんにちは! 塗り替え&リフォーム専門店の株式会社ムコウダ(プロタイムズ筑西店)です。
今日は減塩の日らしいですよ🧂
調べてみると毎日が変わった記念日(?)で面白いです( *´艸`)
~これまでのあらすじ~
ひょんなことから現場へ訪れた人間。
現場調査を真似て外壁の劣化を確認、工事内容に外壁塗装が含まれていると予想する。
――しかし、サイディング外壁でありながら塗装ができないと知って……!?
"サイディングなのに塗装ができない"という衝撃の事実が発覚した前回ラスト。
外壁材がサイディングの住宅におけるメンテナンスといえば、
・一部劣化の激しい箇所があれば補修、コーキングを打ち替えて塗り替える
・サイディングボードの著しい劣化が全体に及んでいたら、ボードを張り替えるか新しい外壁材でカバーする
が主に挙げられますが、後者の状態まで進行している訳ではありませんでした。
Q.では塗装ができない理由とは?
A.サイディングの種類が特殊だからです。
W様邸の外壁材は、一般的な窯業系サイディングではなく、そもそも塗装が難しい、サイディングと名の付く別素材。
その名もラムダサイディング(押出成形セメント板)。
窯業系サイディング:セメント質に繊維質などを混ぜて板状に形成したもの。現在最も選ばれている外壁材で、採用率は8割近い。工場で塗装されて来る。定期的な塗装が必要。
ラムダサイディング(押出成形セメント板):セメント質、けい酸質及び繊維質を中空構造を持つ板状に押出形成、オートクレーブ養生(高温高圧蒸気養生)したもの。一般住宅での採用は稀。
商品によっては無塗装で出荷され、現地で塗装するか、そのまま貼ることもある。
通気工法の場合は状態と工夫により塗装可能だが、直貼り工法の場合は水蒸気による不具合が生じるので塗装不可能。
施工したてのラムダサイディングは防火性や断熱性、防音性に優れ、見た目もスタイリッシュで格好良いです!
その上無塗装でも良いなんて、一見メリットばかりの外壁材に見えます。
ですが、素材がセメントなので劣化により吸水しやすくなり、やがては中性化して脆くなります。
早い段階でのひび割れ、換気口や雨樋などの取り付けによる破損、寒冷地での凍害による爆裂などの報告が採用率に対して多く、使用難易度が高い印象を受けます。
また、別物とはいえ一応はサイディングの区分に含まれますから、塗装せずともコーキング(シーリング)の定期的な打ち替えは必須です。
何しろ一般での採用例が少ない素材です。数日がかりで調べてみました。
結論としては、新築で無塗装のまま採用するのはおすすめしません。
現行の新築物件は全て通気工法なので、ラムダ向きの塗料を選びさえすれば、後は一般的な住宅と同様のメンテナンスでお家を綺麗に保てるのではないでしょうか(^^)/
Q.では、既存のラムダ外壁で無塗装、劣化が進んでいる、あるいは直貼り工法のいずれかに該当する場合のメンテナンスは?
A.これも報告例が少ない上に、各施工店さんによる対処がまちまちで正解が難しいのですが、
無塗装【通気】:使用する塗料(特にプライマー)の選定や下地処理を慎重にする。コーキングの打ち替えも必ず併せて行う
無塗装【直貼り】/工法問わず劣化が進んでいる/塗装歴があるが直貼り:塗装しても不具合が起きるのでカバーか張り替えを選ぶ
などが選択肢でしょうか。
※ラムダについて調べた中には、工務店や建築士など、プロの立場からの"ラムダは窯業系と変わらないのでメンテナンスも同様"という旨の投稿がいくつか見受けられましたが、それだけははっきりと誤りです。そもそも構造が違います(前述の中空構造など)。
これを鵜呑みにされますと、塗装して間もない剥離や膨れなど、早期の不具合が生じます。ご注意ください。
プロでも知識不足の方が多い、それだけ一般住宅ではレアな素材なのかもしれませんね。
それでも知ったかぶりはいけませんが……😱
ご自宅がラムダサイディングでメンテナンスに困っているという方は、一度ムコウダまでご連絡くださいね。
外装劣化診断士が無料で現場調査に伺い、適切な修繕をご提案します。
現場調査ごっこが予期せぬ展開を迎えるとは……(゚д゚)!
ここ数日間はラムダサイディングに関するページを片っ端から読み込んだので、少しは詳しくなれた気がします!
次回はこちらのW様邸の施工例をご覧いただきます。内容量的に年明けの更新となりそうです。
皆様メリークリスマス&良いお年を~🎄🎍
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ショールーム アクロスガーデン筑西(筑西市布川1309-13)
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住まいのことで何かお困りの際は、お気軽にムコウダまでご相談くださいね。お待ちしています🏡